*森先生のドラムセミナー (その1)*

4分音符から、まいりましょう!
譜面のNo.1をみてください。ドラムの譜面は
5線紙に書くとこんなかんじになります。
頭に付いてる記号は、ヘ音記号と呼ばれる
ものでベースのような低音楽器に使われる
記号です。
ドラムにもこれが使われる場合が多いです。
:の間の音がへ音(F=ファ)に
なるので、こう呼ばれます。

C D E F G A B
ファ

次の数字の4分の4は1小節に4分音符が4つ
あるという意味で、 4拍子だという事を表して
います。4分音符の書いてある位置ですが、
ドラムの譜面の場合は、実際の音程には
関係なくこの楽器を叩くんですよという事
です。

NO.1はスネア ドラム(SD)で、
NO.2はバス ドラム(BD)です。
最後の記号はリピート記号で、この小節を
繰り返し演奏するという意味です。1.〜9.は
手順を表しています。
Rは右手で、 L は左手で叩くわけです。
3.は両手同時にという意味です。
これは、意外と難しいです。

NO.2の場合は足順になりますね。
2バスの人は、譜面どおりに、いけますが、
1バスの人は、Lをハイハットでやって
みてください。

手で叩くのは、音符のうえに棒が、足で踏むのは音符の下に棒がきます。

また今回は出てきませんが、シンバルやハイハットのような 金物系は×で表します。

さて、練習の仕方ですが、自分の好きな曲を聴きながら、コンサ−トにいってつい体が動く
ような感じで、テンポをとるようにすると、いいと思います。テンポの遅い曲から速い曲まで、
バラエティ豊かにやると、基礎練習も楽しいもんです。

それと、ロックしか聴かないとか、ジャズしか聴かないとか、クラッシック以外は受け付け
ないとか言う人がいますが、それでは、本当に音楽を楽しめないと思います。

いろんな音楽に参加することができるのがドラムの魅力の1つですから。


*森先生のドラムセミナー (その2)*

さて、譜面のNO.3をみてください。
NO.1で出てこなかった手順をかいています。
どんな楽器を弾くにしても左右のバランス
良いことが、大切です。
ですから利き腕ではない方を鍛えることが、
上達につながります。NO.1とNO.3の手順を
いろいろ組み合わせて自分のオリジナルの
練習パターンを作ってみてください。

基本的なパターンを1つあげておきます。
NO.3の7.と2.をつなげて、
RLRR,LRLLとやるとマーチングによく
でてくる シングルパラディドルと呼ばれる
ものになります。これはルーディメンツ
といわれるドラミングの基礎のうちの1つ
です。

ギターなどの弦楽器を弾く人は、Rをダウン、
Lをアップピッキングでやったり、2フィンガー
で、Rを人差し指で、Lを中指で弾いたりする
うちに、新しいフレーズやアイデアを思い
ついたりすると思います。


*森先生のドラムセミナー(その3)*

さて4分音符とくれば、次は4分休符でしょう。
譜面NO.4をみてください。4拍子のなかに入る
4分休符のバリエーションをあげています。

休符は音符と同様に大切です。休符というと
音を出さずにただ休んでるというだけでは、
ダーメ!ダーメ!

音のないところを演奏しているという気持ちで
いてください。カウントを声にだして、練習すると
いいと思います。

NO.4の6はリズムパターンでよく出てくる
スネアドラムの2、4拍のパターンですね。
ポピュラー系の音楽は大概 アフタービ−ト
いわれる2、4拍が強調されます。

さて、実際の練習の仕方ですが、手順は右手のみ、
左手のみ、両手で、左右を交互に叩いて休符を
空振りする。または、音符ごとに左右をかえる
など自由にやってください。

スネアの位置にかいてますが、バスドラムや
ハイハット。或いは両足でも練習してください。
それと、1から14を自由に組み合わせて
自分用の練習曲を作ってみてください。
結構楽しいですよ。

あと、5、8、10、11、12、13、14のように
4分休符が2つ並ぶところは楽譜をみやすくする
為に 2分休符で書く場合が多いです。

私が昔よくやった練習なのですが、童謡のような
比較的簡単なメロディーのリズムを歌いながら
叩くというのがあります。おすすめです。
機械的にならずに基礎練習ができます。

また自分の好きな曲のメロディーの譜割をコピ−
して譜面を書く練習もしてください。

楽譜に強くなるためには自分でいろんな物を
コピーしてそれを書く
のが一番の近道です!


*森先生のドラムセミナー(その4)*

さて今回はあらゆるミュージシャンに必須の
テクニックであるアクセントについてやりたい
と思います。

譜面NO.5をみてください。4拍子のいろんな
ところに マークが付いています。これは、
この音を強調しなさいという意味ですが、
強く打とうと意識しすぎるときれいな音が
でません。

アクセントのついている音はスティックを
高い 位置から、アクセントのついていない
音は 低い 位置からおとすような感じで
やるといいといいです。手首を90度まで上に
曲げるようにしてスティックを自然に振り
下ろすようにするとアクセントが付きます。

手順は前回と同様にいろいろ試して
ください。

あと例えば右手で4分音符をキープして、
アクセントの部分を左手で叩く、あるいは
右足、左足で踏むとか、その逆で左手で
4分音符をキープしてやることもいい練習
になります。また、足で4分音符をキープ
して手でアクセントのところを叩くとか、
やり方は無限に ありますから、自分の方法
を作ってみてください。

1から14を自由に並べて練習曲を作って
みると楽しいですよ。

一例をあげます。トップページで サンバ
リズムをならしてますが、6-11-9-6と
ならべてみると

ツ|ダダ |ツ

という感じでテンポをあげるとサンバの
雰囲気になるのがわかると思います。

アクセントの数が増えるとコントロールが、
やっぱり難しくなるので、あせらずに
ゆっくりなテンポで確実にできるように
なってから、徐々にテンポを上げていく

ようにしていってください。


*森先生のドラムセミナー (その5)*

さて、今回は8分音符をとりあげます。
譜面NO.6をみてください。
8分音符は 4分音符の半分の長さです。
足でテンポをとりながら1ト2ト3ト4トと
カウントをとり、タカ、タカ、タカ、タカ、
となめらかに叩いてください。
タッカ、タッカ、タッカ、タッカとはねない
ように気をつけてください。

手順ですが、最初は4分音符を右手で打ち、間に左手を入れていく感じで

R,R,R,R | RL,RL,RL,RL
(タン、タン、タン、タン|タカ、タカ、タカ、タカ)

とやって、8分音符の感じがわかったら、今までと同様にいろんな手順で練習してみて
ください。

譜面NO.7をみてください。1ト2トのトの音符のことを 8分のウラ拍 とよびますが、
足と手が交互にでてきて8分音符になってますね。
これもリズムがハネないように気をつけてください。

ロックのリズムでよく 8ビート という言葉がでてきますが、ハイハットやシンバルで8分音符
を刻むことが多いのでしっかりマスターしましょう。ゆっくりから、速いテンポまでしっかり
叩けることが必要です。

好きな曲を聴きながら、ずっと8分音符を叩きつづけるのは、結構楽しいですよ。


*森先生のドラムセミナー (その6)*

今回から4分、8分音符&4分、8分休符の
いろんな組み合わせをやっていきます。

譜面NO.8をみてください。いろんな符割が
でてますが、ひとつずつ、しっかり覚えて
いきましょう。

手順ですが、最初は8分音符を交互に右、
左と打って、休符の右手を空振りすると、
テンポが乱れずにできるとおもいます。

例をあげるとNO.8の10だったら

|(R)L,(R)L,RL,RL|

となるわけです。今までと同様に順番を
いろいろ変えて自由に組み合わせて練習曲
を作ってみてください。

ドラムセットでやる場合は叩く場所を変えて
やるとフィルインのバリエーションが増えると
思います。

ひとつ例をあげると、
1拍目SD 2拍目TT1 3拍目TT2 4拍目FT
で叩くというように、いろんなやり方がある
ので試してください。

あと、フレーズを歌いながら叩く のも読符が
できるようになるいい練習です。

例えばNO.8の5だったら

|タカ、タカ、ンカ、タカ|

というふうに歌うといいです。
符割が読めるようになったら、右手だけ、
左手だけ、両手でとかいろんな手順で
やりましょう。

足のテンポキープも右足だけ、左足だけ、
両足でとかやってみましょう。

あと、少し難しいですが、手足を逆にして
手で4分音符をキープして足でバリエーション
を踏んでみましょう。
両足をかなり鍛えられますよ。

最初はゆっくりから始めて徐々にテンポを
上げていって下さい。


*森先生のドラムセミナー(その7)*


さて今回は楽譜がいっぱいですが、あせらずじっくりやりましょう。
前回の続きですが、4分、8分音符と休符のバリエーションです。
読譜の練習になりますから、がんばってください。

お疲れ様でした。結構多かったでしょう。リズムトレーニングは
バッチリできましたか?ドラマー以外のひともやってみてください。



*森先生のドラムセミナー(その8)*


さて前回は譜面が多かったので今回はこれだけ
です。

4分の4拍子には8分音符が8つあるわけですが、
いままでの譜面で8分休符が4つまで入る符割は
全部あげました。
自由に組み合わせて練習曲を作ってみてください。

2小節、4小節、8小節、12小節のパターンとか
いろんなアイデアで試してください。

自分の気にいったものを フィルイン に使ったり
シンバルやハイハットでリズムを刻むバリエーション
にしたりいろいろ応用してみてください。

ドラマー以外の人はバッキングのパターンに
使ったり、ソロをとるときのネタに使える符割が
結構あると思います。

あといままで出てきたものについての練習の仕方
ですが、先ず声に出して歌える ようにしてください。
そしてリズムがわかったらゆっくりなテンポから1つの
パターンを何回かずつ続けて次々と止まらずに移って
いってください。そうしてるうちに 苦手な符割
自分でわかると思うのでそれをチェックして特に
練習するようにしてください。

全部できるようになったら、少しずつテンポをあげて
いきましょう。テンポが速くなったとき 荒くならない
ように気をつけましょう。


*森先生のドラムセミナー (その9)*


さて今回は 3連符です。4分音符を
3等分するわけですが、最初は
4分音符と3連符を交互に叩いて
感じをつかんでください。

|タン、タン、タン、タン|
|タカタ、タカタ、タカタ、タカタ|

という歌い方です。
手順はRLR、LRLというように拍の
頭が交互に右左となるように
してください。

3連符を練習すると 両手のバランス
が良くなります。

譜面の2以降は休符が入ってきます。
1つずつ確実にマスターしていって
ください。3はシャフル系のリズムに
良く出てくる符割ですね。
7は 2拍3連と呼ばれるものです。
2拍を3等分するということです。
むずかしそうですが、3連符を
右左と交互に打って左を空振りすると
2拍3連のタイミングになります。
8は7の反対です。
9は アフリカン・クラ―ベといわれ
6/8のアフリカ音楽の基本となる
リズムです。カウベルなどで叩くと
気分はもうアフリカン!

ハネ系のリズムをたたくには3連符は
必須です。
ジャズ系の音楽はもちろんですが、
いろんな音楽ジャンルにハネ系の
曲があります。盆踊りの太鼓も
そうですね。皆さんご存知の

|ドン、ドン、ドン、カッカ|
|ドッド、ンガ、ドン、カッカ|

です。まあハネ具合はいろいろ
ですが、基本的には 3連符の中抜き
といわれる譜面の3を特に練習
しましょう。

あとは今までと同様に符割を自由に
組み合わせてフレーズをつくって
みましょう。手順もいろいろ試して、
もちろん足でも練習しましょう。


*森先生のドラムセミナー (その10)*


さて今回は3連符を練習するのにいいパターンを2つ紹介します。

先ず譜面NO.25の1のほうですが、これは皆さんご存知の 「水戸黄門」のテーマ曲
のリズムですね。手順は |R,LRL,R,LRL|R,LRL,RLR,LRL| と拍の頭が右、左と
交互になるようにやってみてください。「じーんせい、らくありゃ、くもあるさー」と
歌いながら叩くと結構難しいですよ。

2のほうは、クラッシックの作曲家の ラベル さんの 「ボレロ」という名曲のパターン
です。 「愛と哀しみのボレロ」という映画で使われてましたね。
ジョルジュ・ドンという素晴らしいバレーダンサーのひとが出てました。
延々とこのパターンが繰り返される曲です。4/6でかきましたが、ゆったりとした
3拍子の感じでやってみてください。
手順は1と同様に拍の頭が右、左と交互になるように
|R,LRL,R,LRL,R,L|R,LRL,R,LRL,RLR,LRL| でやってください。

NO.25の1 NO.25の2


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